日本の音楽大学卒業後にイタリアに音楽留学をしたいい! すでにイタリアに音楽留学をされた女性は「言語」でショックを受けました!
もちろん日本語とイタリア語は違いますが、ただ単にピアノが弾ければいい、音楽理論や、対位法を知っていれば海外に音楽留学できるヒド甘くないのです!
もし、あなたが音楽でイタリア留学を考えている場合、参考にしてみてください。
こちらの記事はイタリア音大のピアノの先生に執筆していただきました。
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日本の音楽大学卒業後にイタリアに留学!語学でショックを受ける!?
日本で音楽大学に通い、海外に渡りさらに技術を磨こうとする人も多いと思います。
海外で勉強するということは、まず語学力が必要になることは一目瞭然です。
最近は有名な音楽学校は外国人も多く英語ができれば何とかなる場合もありますが、英語圏以外の国の場合は、全ての先生が英語を話せるわけではありません。
その為海外に行く場合目的の渡航先の語学を勉強してから行く、または音楽留学前に語学留学生徒してその渡航先に留学し語学学校にかよいながら、演奏技術が落ちないようにプライベートレッスンに通う人が多いのです。
「語学さえできれば、音楽大学にすぐに入れるのに…。」
確かにすべての問題はここにあるのですが、実は本当に海外の音楽大学に入ろうとすると実はもっと基本的で衝撃的な問題に出会うことになるのです。
私の場合、イタリア語は通訳の仕事ができるほどできるのですが、音楽理論の話をすると全くちんぷんかんぷんでショックを受けました。音楽大学で4年間音楽理論や、対位法など講座をうけそれなりの成績を獲得したとしても、渡航先で全く通用しないのです。
ここで、音楽大学出身者でなくても答えれる音楽用語や音楽記号。例えば「ト音記号」なんて子供でも知っていますよね。
でも、イタリア語で何というのか知らない方は多いのではないでしょうか。そうなんです。イタリアに行くと小学校1年生でも知っているようなことがすんなり言えないというショックが日本の音大卒業生に襲ってくるのです。
ト音記号はイタリア語で「Chiave di violino(キアーヴェ・ディ・ヴィオリーノ)」と言います。こんなことでさえ知らないなんてもう笑うしかないほどのショックですよね。
では、♪ これは何という名前でしょうか?
答えは、日本語ではもちろん「八分音符」ですよね。音楽好きならみんなが知っていることです。
でもイタリア語では?音大生もだんまりしてしまいます。イタリア語で「Croma(クローマ)」といいます。
日本の音楽大学で習う音楽理論は、Andante 、Forteなど楽語はイタリア語が多く、C Durなど理論はドイツ語です。
♯(シャープ)は英語、いろいろな語学を混ぜて勉強して覚えてしまっているので、どの国に行ってもこれは知ってるけど、これは知らないという事だらけ。
語学に合わせてト音記号から勉強をし直ししないともちろん、海外の音楽学校の入学試験をパスできません。
もちろん、音楽学校の試験にト音記号の名前を書きなさいなんて質問は、あまりにも初歩過ぎて出題はされませんが、これなしにソルフェージュをしたり、音楽を分析し表現をするなんてやっぱり難しいのです。
日本の音楽大学を卒業し、海外で勉強をしようとするには、ある程度のプライドを取り払い、ゼロから勉強をし直すという根性が必要になります。
もしかすると「日本の音楽大学のソルフェージュの授業内容や音楽理論のあり方ももう少し改善しないといけない時期」になっていているのではないかと思います。
この頃海外に行くことはとても身近になっていて海外音楽留学も珍しい事ではなくなってきました。
そんなやる気のある日本の音楽大学卒業生が、海外に行きすんなりと音楽留学ライフのスタートを切るために何が必要なのかもう少し真剣に考えないといけないような気がします。
西洋のクラシック音楽が日本に来て歴史はまだ浅いとは言っても少しずつ整備していかないといけません。
イタリア、ドイツ、フランスそれぞれ学びたい音楽も違い、言葉も違います。でも大学生のころは、目の前にあるテストや課題をこなすのに必死で海外を夢見ていてもそこに待っている現実までに注意がいかないのです。
海外に行き驚く前に知っておきたいですよね。